FiberhomeはTTXと連携し、デジタルサプライチェーンの基盤を強化、通信業界に新たな原動力を注入

Fiberhome科技股份有限公司（以下、Fiberhomeと略称）は1999年に設立され、光通信システム、光ファイバー・光ケーブル、光電子デバイスという光通信における三大戦略技術をすべて網羅する、世界で唯一の研究開発および産業実体です。2001年には上海証券取引所に上場しました。現在、従業員数は1.5万人に達し、東南アジア、南米、ヨーロッパに生産拠点および研究開発センターを設立。製品とサービスは100以上の国と地域に展開され、世界40億人の人々にサービスを提供しています。2023年には総資産が400億元を超え、売上高も300億元を突破。そのうち海外売上比率は30%以上を占め、2024年の『フォーチュン中国500強』に選出されました。

典型的な離散型製造業として、Fiberhomeは高度にカスタマイズされた注文、複雑な製造工程、多様な工程フローといった課題に直面しています。同時に、急速に変化する外部環境とビジネスの成長は、サプライチェーンの高度な連携効率を求めています。注文納期の短縮やコスト構造の最適化を図るため、Fiberhomeは全面的なデジタル化転換戦略を打ち出し、グローバルビジネスの運営を支えるために、包括的かつ効率的なデジタルサプライチェーン管理体制の構築を目指しています。

こうしたニーズに対応するため、TTXはFiberhomeの海外販売体制向けに、WMS（倉庫管理システム）、OMS（受注管理システム）、TMS（輸送管理システム）、BMS（請求管理システム）というフルセットのサプライチェーン管理ソリューションを提供。国境・組織・チャネルをまたぐ在庫統合、倉庫と輸送の連携、データの可視化といった中核機能の実現を支援し、サプライチェーンのスマート化を推進しています。2022年より、OTWBの4つのシステムは、Fiberhome Internationalのフィリピン子会社にてパイロット導入が開始されました。

フィリピン市場において、Fiberhomeはマニラ港およびセブ港を拠点に、地域センター倉庫、保守業務向け前方倉庫、請負業務向け前方倉庫などを含む複雑な倉庫ネットワークを構築しました。しかし、従来の業務システムは独立しており、管理リソースも分散していたため、業務連携の効率が低下していました。TTXはO（OMS）+W（WMS）+T（TMS）+B（BMS）の4つのシステムモジュールを活用することで、各業務組織および上下流システム間の連携を実現し、業務プロセスを再構築。業務の断絶を解消し、受注生成から倉庫処理、出庫、輸送追跡、精算に至るまで、エンドツーエンドの協調管理を実現しました。

OMS（受注管理システム）は、注文の種類に応じた分類・集約と流通最適化を行い、全工程における資材トラッキングやシリアル番号管理と連携することで、資材のトレーサビリティを確保し、サプライチェーンの透明性を高めます。

WMS（倉庫管理システム）は、各階層の倉庫に対して精緻な管理を実施し、在庫のグローバルな可視化を実現。また、多次元バーチャル倉庫管理機能により、倉庫内在庫だけでなく、輸送中在庫やサプライヤー在庫の一元管理も可能にしています。さらに、WMSは在庫のロット番号（箱番号・トレー番号）管理により、従来の紙帳簿を置き換え、自動的なピッキング計画を実現することで、ピッキング効率を大幅に向上させました。システムラベルコードの導入により、作業のペーパーレス化と精度も向上しています。WMSはOMSと連携して自動的に調達元を検索し、在庫移動のタスクを生成することで、回転率を向上させ、人的介入を削減します。

TMSシステムは車両管理の可視化を実現しており、GPS位置情報と地図の連携により、車両の位置をリアルタイムで表示し、車両の「所在不明」状態を防止します。TMSはプロジェクトや配送要件に基づいて自動的に混載を行い、最適な配送ルートを計画することで、車両の稼働率と輸送効率を向上させます。工事案件においては、TMSが技術者のスケジューリング管理をさらに最適化し、適切な設置ルートの計画を実現することで、設置作業の効率的な実施を保証します。

さらに、TMS-APPは輸送過程の各ノード情報をリアルタイムで記録でき、WMSと連携して倉庫の予約を自動的にトリガーし、配送伝票のステータスをオンラインで監視することで、手作業の負担を軽減します。

BMS（課金管理システム）は、料金ルールの設定により、海外ビジネスで発生する二次輸送費、通関費などの複雑な課金シナリオに対応した自動課金を実現し、コスト管理の要件を満たすとともに、財務管理の効率を向上させます。

今回のサプライチェーンのデジタル化によるアップグレードは、Fiberhomeのサプライチェーンのレジリエンスを強化し、以下のような顕著な成果を上げました：

• 倉庫作業効率が30％向上し、在庫管理が最適化、資材ロスが減少

• 納品効率が50％以上向上し、エンドツーエンドの業務プロセスが最適化され、全工程のデジタル化を実現

• ペーパーレス作業により精度が向上し、入力ミスやコミュニケーションコストを削減

• 人件費が最適化され、従業員満足度が向上、離職率が低下し、サービスレベルが向上

現在、本ソリューションはフィリピン地域において全面的に展開されており、今後はグローバルへの展開と応用を段階的に完了する予定です。将来的には、Fiberhomeの海外ビジネスの拡大に伴い、TTXのデジタルサプライチェーン管理ソリューションはさらに大きな価値を発揮し、Fiberhomeがグローバル通信業界における新たなサプライチェーンマネジメントのモデルケースとなることを支援し、業界のデジタルトランスフォーメーションに対してさらなる成功事例を提供していきます。